医療法人青松会
河西田村病院新本館

医療 / 福祉施設

長らく和歌山市河西地区の住民の健康を見守ってきた河西田村病院本館の建替え工事です。
旧本館と別館は和歌山県内では数少ない道路上空通路でつながっています。
新本館も別館と新上空通路で接続し、3つの建物全てが道路上空で文字通り「コの字型」に接続されることになります。
同じ施設に道路上空通路が2箇所存在するというとても珍しい状態がしばらく続きます。
旧本館から旧上空通路を使い別館を通り抜けて新上空通路から新本館へと入院患者さんたちは引っ越しされます。
その後、旧本館と旧上空通路を解体し、今回のすべての工事が完了となります。
工事着工から約2年。構想期間から数えると約10年のプロジェクトとなりました。

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この字型に接続される旧本館、別館、新本館(上から順に)

法人様のコーポレートカラーである緑を基調にデザインしています。

待合と受付スペース。明るくわかりやすく。1Fは外観同様、コーポレートカラーの緑をコンセプトカラーとしています。

総合受付から検査関係室への廊下。照明は廊下幅の中心ではなく両端に配置し、ストレッチャーやベッドで仰向けの状態での移動時、眩しくないように配慮されています。

立位でも車いすでもアクセスしやすいカウンター。

小児科待合。トイレのサインもオリジナルデザインです。

小児科診察室入り口。できるだけ柔らかく。

小児科内にある授乳室。

小児科内にあるトイレ。診察室側にもドアがあり、看護師さんたちがすぐに子どもの様子を見られるようになっています。

外来待合。診察室の部屋番号も誰でもどこの国の人でも分かりやすく大きく。トイレのサインも分かりやすく。重要な室名は全て英語併記。

レントゲンやエコー室の案内表記は外来とは区別してアルファベットで色も変えて分かりやすく。

外来診療室。カーテンレールはよくある吊り下げ型ではなく、ホコリが溜まらないように天井直付。

診療室裏の動線。単純明快に。

EV前の床材の貼り分けも階ごとに変えています。

2FEV前。

2Fは青をコンセプトカラーにしています。床も用途によって出入り口付近を張り分けています。

スタッフステーション(2F)にもコンセプトカラー。スタッフの方や患者さんも自分のフロアを認識しやすく。

2F食堂。トイレのサインもオリジナルデザインです。

3Fスタッフステーション。3Fはオレンジがコンセプトカラー。

誘導サインは分かりやすくシンプルに。

3F食堂。2Fの食堂とはカーテンの色も変えています。

道路上空通路内部(別館側から新本館へ)。3Fのコンセプトカラーのオレンジが迎えてくれます。

病室入り口。引き戸を開けるときに2点で体を支えるために2箇所の手すりを設置しています。

個室。ゆっくり落ち着けるように配色しています。

カーテンレールを天井に直付けにすることによって、よくあるカーテンレール上の『ホコリだまり』を回避しています。

四床室。明るく清潔感のある配色に。

手術室。

夜景。地域医療の核としてランドマークとなるように。

手前の道路上空通路は引っ越し完了後に取り壊しです。

別館側から新本館。

Data

用途
病院
所在地
和歌山市
業務概要
新築設計監理(上空通路含む)
構造・規模
鉄筋コンクリート造・4階建て
延床面積
約4,200㎡
竣工
2020年

Architect

  • KIDA YOSHINOBU
    KIDA YOSHINOBU