ロックで行こう!
-恋は二日酔いに似ている。-

~これは、あるサイトに書かせて頂いた雑文の一つです。~

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『朝、鈍い日が照つてて 風がある。 千の天使がバスケットボールする。』
これは、「宿酔」という詩の一部です。「ふつかよい」と読みます。
この詩で、ピンと来たロック好きのあなた、違いますよ。彼らではありません。
今回の「ロックでいこう!」は、私の中ではこの詩とどうしてもかぶってしまう、中島らも。

『恋愛は日常に対して垂直に立っている。
その一瞬が永遠をはらんでいる。
その一瞬は、通常の時間軸に対して垂直に屹立していて、その無限の広がりの中に、この世とは別の宇宙がまたひとつ存在しているのだ。』

『肝心なのは、想う相手をいつでも腕の中に抱きしめていることだ。
ぴたりと寄りそって、完全に同じ瞬間を一緒に生きていくことだ。
二本の腕はそのためにあるのであって、決して遠くからサヨナラの手をふるためにあるのではない。』

こんなに素敵な言葉たちを残した人です。
ちなみに今回のブログタイトルも彼の言葉です。

中島らもを知らない人がこれを読んでイメージする中島らもを見てみたいです。こんなにキラキラした言葉を紡ぎ出す人ですが、基礎知識として、ウィキペディアをまとめるとこんな感じです。

灘中高出身 → 大阪芸術大学 → 印刷会社営業マン → 広告会社(コピーライター) → うつ病 → 独立 → 戯曲、エッセイ、小説、落語、バラエティ番組の脚本、コント作家、バンド活動 → アル中で入院 → 躁鬱病 → 大麻で逮捕 → 階段から落ちて死ぬ。

ウィキペディアなんかでこんなふうに人生をまとめられるのを一番嫌いそうです。

ごめんなさい。

本当に面白い本、言葉を沢山残してくれてます。大好きです。

最後までロックだった中島らもの珠玉の言葉たちです。


『厳密に考えるなら「生きている」の反対概念は「死」ではなくて「生きていない」でなければならない。』

これにはハッとさせられました。


『よくあのころこうしてたらよかったのに、とか言うけど、それはないんや。勉強したいという意識はあっても、勉強できなかったから勉強しなかったんであって、自分の生きてきた来し方って必然の集積なんだ』

これなんかもなるほどとしか思えません。


『一.今日できることは明日やる。
 一.苦しいことは分かちあい、楽しいことは独り占め。
 一.運が悪くても死ぬだけだ。』

笑。


「教養」とはつまるところ「自分ひとりでも時間がつぶせる」ということだ。

一人が好きな私。ちょっと嬉しい。


『四国だったら小宮さん知りませんか?』

広すぎ。


『これが松田聖子のフトモモをくぐってきたのと同じ空気かあ』

う~ん。なんてロマンチック。


『「神は死んだ」とニーチェが言い、
「ロックは死んだ」とジョニー・ロットンは言い、
「らもはもう死んでる」とおれの読者はみんな言うてるで。』

本当に死んじゃった。


『兄ちゃん、ワレ、何どいや!?』

究極の質問。俺は一体何者なのか。ロック。


ここで紹介しているのは極々一部です。
エッセイももちろん小説もめちゃくちゃ面白いです。
興味が湧いたら是非本屋さんへ。

生きてれば絶対直木賞とれてたのに。。。