弊社で観光用のトイレや駐車場、休憩所などを(歴史的価値があると言われる古民家以外)設計しました。かなり美しい観光のためのスペースに生まれ変わったと思います。
そろそろ使用開始でしょうか? 残念なことに設計者ですが中に入れません。
誠に不思議ながら、和歌山市の公共建築は設計者は現場に携わることは出来ず、いつ完成するのかも分かりません。色を決めることも出来ません。理由は分かりません。
たぶん、昔からそうだから、というのが理由なのでしょう。
ということで、勝手に写真を撮ってきました。

国の名勝で日本遺産にもなっている和歌の浦。万葉歌にも詠われた景勝地として知られています。

失敗に税金もったいない……。
この周辺は長年に渡る和歌山市の見て見ぬふり作戦が実り、見事に廃墟マニアが好みそうな鬱蒼とした敷地と建物に出来上がっていたのですが、いよいよ重い腰を上げた和歌山市が「旧福島嘉六郎邸」があるこの敷地一体を和歌の浦の観光案内や市民交流の場とし、観光客の駐車場や休憩所を整備することになり、それらを弊社が設計したということです。







やっぱり放ったらかしは良くないから市民が便利に使える施設に整備しようじゃないか、と和歌山市が動き出したのです。
もちろん、いつものごとく「歴史的に価値があるから建物を残せ。残すことが一番大事集団」が現れます。
それに対して地元で活動してきた方たちは、
「トイレや駐車場、案内所と機能性の高い拠点的な場所にするのが計画の主旨。建物の問題で、計画が止まるのは困る」と困惑します。至極当然のことです。
まあ、難しい問題ですが、今までのまま放ったらかし状態で某旧市民会館のように廃墟として話題に上がるよりは良かったんじゃないでしょうか。