神社見学へ行ってきました。

こんにちは、スタッフの岩根です。

暑い季節がやってきましたが、雨の日が続き、もどかしい今日この頃です。

そんな中、先日天候にも恵まれ、宮司様のご厚意により、弊社スタッフ6名で神社を見学させて頂きました。
神社は和歌山県指定文化財に指定されている木本八幡宮です。
建築年代は1619年で、築年数が約400年。 
 
想像できないですね。笑

和歌山県文化財センターの方によると、桃山時代から江戸時代初期にかけて建築されたものであり、時代変化の編年基準になりうる重要な作例とのことでした。

見学場所は、本殿と修理工事中の屋根です。

はじめに本殿を見学しました。
本殿は普段、一般公開されていない場所です。
工事中、神様を別の場所に一時的に神体を移すこと(遷宮と言われる)が必要だと宮司様に教わりました。
屋根での作業等、人間が神様より高い位置に登ることが失礼とされるので、遷宮を行います。
今回、神様不在のタイミングも重なり、本殿内を見学させて頂くことができました。

当日は和歌山県文化財センターの方に歴史から見所まで様々ご教示頂きました。

様々な彫刻があり、このような彫刻が400年もの前に作られた物だと思うと、本当に信じられませんでした。
当時は色彩も豊かだったそうで、現在でも色がかすかに残っていました。
又、彫刻模様によって時代がおおよそ分かることもあり、神社建築の奥深さを垣間見ることができました。
当時の名残を感じることができ、タイムスリップした気分でした!

続いて屋根です。 本殿の屋根は檜皮葺きでした。

檜皮葺き屋根 保存修理中

檜皮葺き屋根の特徴として、檜皮材1枚の厚さは2ミリ弱、長さは約75cmで、1枚ずつずらして、60枚以上重ねて10cm以上の厚さで屋根を覆います。

緻密な作業であると同時に、作業は非常にスピーディーとのことです。
いつか生で見てみたいものです。

見学中、文化財センターの方が言われていたのですが、解体・修理するうえで、将来に渡って歴史を繋いでいけるようひとつひとつの部材は、相当劣化している部分を除き、なるべく未来へ残すことが絶対だと。

この部材は4本のうち1本が保存・修復され、3本は劣化が激しく、新調したとのこと。

そのような熱意と情熱に感銘を受けたと同時に、私も建築物を作るだけではなく、将来残ることも考え、責任感を強く持つ必要があると再認識しました。

木造の近代建築において、約30年の耐久性だといわれる中、 なぜ神社建築はここまで後世に受け継がれていくことができるのか。 宮司様とお話をする中、やや乱暴な言い方ではありますが、建築物に対してお世話をすることの大切さを改めて教えて頂いたように感じます。

このような補修工事は補助金等の関係もあり、約20年ごとに修理工事が行われているとのことで、貴重な勉強の機会となりました。
私自身、 この経験を今後に生かせるよう、幅広く勉強していきたいと思います。

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