改修工事の現場-もうすぐ完成

何回かブログで紹介してきた、県立工業高校の同窓会館の改修工事の現場です。

耐震補強の現場2 耐震補強の現場 和歌山初? もしかして日本初?

足場も取れ、全体像がこちらも工事真っ最中の拡幅工事中の道路からよく見えます。

改修前の外観がこれ↓

改修後現在がこれ↓です。

一番無難な色になりました。
数種類の色彩案を学校にお渡しし、検討してもらったのですが、やはりいちばん無難な色彩案に決定となりました。

より良い色を選ぶというより、無難な色、改修前と同じ色、主張しない色、関係者に文句を言われない色、そういうふうな思考になるのが当然だと思います。

3年ほどで違う職場に異動していく人に各部の仕様や色を決めてもらうというのもいかがなものかと思いますが、制度上仕方がないのでしょう。
今まで建物の色なんて気にしたこともない、ましてや建物の色を決める経験なんて生まれてはじめてみたいな人が色を決めなければいけないのだから大変な気苦労だと思います。

公共建築の場合は、学校にしろ、警察にしろ、庁舎にしろ、お偉いさんか事務方の人が最終決定権があるので出来上がるとよくわからない色になっていることがよくあります。

といってもこういうことはよくある話、日常茶飯事なので、デザインしている側としてもいろいろ考えるわけです。
無難な色を選ぶと分かっていても、その無難な色でもこちらの意図した色合いや塗り分けを選ぶように提案書は作っているのです。
よく言う「捨て案」なんかもわざと作ります。
ときどき、暴君みたいな人もいますが、基本的には楽しんでやっています。

まあ、暴君も自分の決めた色がこの先数十年、街の景色を作るということを忘れないでほしいものです。

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